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新36協定と旧36協定で何が変わる?タイムリミットはいつ?

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働き方改革の影響を受け、2019年4月1日より36協定は企業規模によって段階的に改正されています。

2019年4月1日には大企業を対象に新36協定が施行され、来年の2020年4月1日には中小企業を対象に新36協定が施行される。

従業員代表者を決め、協定の内容を決め、新様式の書類を労働局に提出する、と言った労使関係ですぐに取り組まなければならない仕事は多々あります。

今年の5月には勤め先で36協定が締結されている割合は59%であることが日本労働組合総連合会の実態調査で明らかになっています。

「うちの会社はまだ取り組み始めていないな」と思い当たった場合、早急な対策をお勧めいたします。中小企業における36協定のタイムリミットは2020年3月31日です。

 

届け出手続きを急いでいる方はこちら

 

まずは新36協定と旧36協定の違いを理解し、会社ごとに必要な手続きを適切に行えるようにしましょう。

参考
日本労働組合連合会 / 「36協定」「日本の社会」に関する調査2019 / 2019.5.29
愛知労働局 / 2019年4月1日から「働き方改革関連法」が順次施行されます

法的な強制力が強まる

変化1.法的な強制力が強まる

新しい36協定で特に注目されるのは「罰則」のようです。

 

Twitterの反響を一部抜粋


そもそも旧36協定に罰則がなかったことがおかしい


教職を優先的に取り締まってほしい


もっと厳しくしても良いと思う

では具体的にどのような罰則があるのでしょうか?

 

(前略)第三十六条第一項の協定で定めるところによつて労働時間を延長して労働させ、又は休日において労働させる場合であつても、同条第六項に定める要件並びに労働者の健康及び福祉を勘案して厚生労働省令で定める時間を超えて労働させてはならない。(中略)規定に違反した者は、六箇月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。

e-Gov / 労働基準法第141条 / 2019.4.1施行

 

つまり、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金が会社側に対して科せられます。
刑事罰は前科が付いてしまうため、取引先に知られれば「知らなかった、存じませんでした」では済まないことも想像に難くはありません。

 

 

時間の上限が明確になる

変化2.時間の上限が明確になる

旧36協定では残業や休日出勤など時間外労働時間に明確な上限がなかった、と言えば正しくありません。

正確には労働基準監督署が「告示」する基準のようなものがありましたが、その告示には法的な強制力がなかったことから多くの企業がこの基準を無視していました。

 

(旧36協定が制定された当時)
特別条項付き協定を結ぶ際には、新たに ① 限度時間を超えて働かせる一定の期間(1日を超え3か月以内の期間、1年間)ごとに、割増賃金率を定めること ② ①の率を法定割増賃金率(2 割 5 分以上)を超える率とするよう努めること ③ そもそも延長することができる時間数を短くするよう努めることが必要になりました。

厚生労働省 / 時間外労働の限度に関する基準 / 2015.4

 

とても曖昧な表現をされていますが、つまりは義務ではありませんでした。
旧36協定は特別条項を設けることで、従業員に対してやりたい放題に残業をさせることができていた、ということです。

旧36協定と新36協定の違いは特別条項にはっきりとした定めができたことです。旧36協定では上限無しだったところが、新36協定では年720時間、月100時間未満の定めがつきました。

電通をめぐっては10~15年、社員に違法残業をさせたとして、本社や支社が相次いで労働基準監督署から是正勧告を受けていた。15年12月には、新入社員だった高橋まつりさん(当時24歳)が社員寮から飛び降りて死亡。残業が月約105時間に達し、精神障害を発症して自殺したとして、16年9月に労災認定された。

読売新聞 / 電通、違法残業でまた是正勧告・・・最長で「過労死ラインの2倍」 / 2019.12.5

 

新36協定では労使協議を経た特別条項において年720時間、月100時間未満という法的な基準が設けられ、さらに月に45時間を超えて時間外労働ができる回数を6回まで、一年を通して月の平均労働時間は80時間まで、など細かく基準が制定されました。

特別条項つき36協定をもしも商社が結んだら。クリスマス、お正月の商戦時期や決算の時期は36協定で定めた月45時間を月100時間まで年に6回まで延長できる。旧36協定では企業が協定内容を反故にした場合に対する処罰がなかったが、新36協定においては刑事処罰が企業に科される。
もしも商社が36協定を結んでいたら
そもそも36協定を商社が結んでいなかったら。法定労働時間1日8時間、週40時間を超えて従業員を働かせることはできない。仮に法定労働時間を超えて従業員が働いていた場合、企業は刑事処罰を科される。
もしも商社が36協定を結ばなかったら

新たに上限の制定された36協定は従業員に安心して働き続けてもらうためにも企業にとって無視のできない協定に改正された、と言えるでしょう。

参考
厚生労働省 / 時間外労働の上限規制 わかりやすい解説 / 2019.8
社会福祉協議会 / 36協定の特別条項の発動 / 2018.9.15

 

 

届け出書類が新様式になる

変化3.届け出書類が新様式になる

急ぎの方、まずはご確認ください。

 

従業員の過半数代表者を選出しましたか?

投票、挙手など、民事的な方法で選出をしてください。

 

労使協定(36協定など)の過半数代表者選出(従業員代表者選出)をネット投票で実施するならこちらから。

届出なければならない内容を把握し、書類は作成しましたか?

簡単な設問に答えるだけで業種別で届け出る内容が分かります。

 

厚生労働省の作成支援ツールで時間短縮するならこちらから。

作成した書類をあとは届け出るだけです!

お近くの労働局か労働基準監督署へ提出しましょう。

 

電子申請で所要時間を短縮するならこちらから。

36協定が改正されたことで変わったことは残業時間だけではありません。

36協定で届け出る書類も新しい様式となります。 2019年4月時点で大企業は新しい様式でなければならず、中小企業は古い様式でも問題ありませんでした。

しかし、2020年の4月には中小企業も新様式で36協定を申請する必要がありますので注意が必要です。

 

従業員代表の選出が必須になる

変化4.従業員代表の選出が必須になる

旧36協定と新36協定で何よりも大きく変わったことは、従業員から過半数代表者を選出しなければならない企業が増えたことです。
労働組合の設立されている企業であれば、組合と企業間で36協定を結ぶことができます。現実には労働組合が設立されている企業の方が少ないことかと思います。

もしも「うちの会社は過半数代表者を選出していないな」「まだ社内で選挙をしていないな」と思い当たるようであれば、早急に対策をとる必要があります。

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